自律神経失調症

自律神経系とは、全身に張り巡らされた神経のネットワークです。
自分の意思とは関係なく、心臓や胃腸などの重要な臓器・器官のコントロールをしています。

この自律神経の働きは非常に複雑で、ストレスや緊張といった精神的な影響はもちろん、
天候や気温などにも大きく影響を受けてしまいます。

そうして乱れた自律神経系の影響が身体に不調を及ぼしてきた状態を「自律神経失調症」と呼んでいます。
「緊張で動悸がする」とか「ストレスで胃が痛い」などといった一般的な症状もこの自律神経の失調の一部でしょう。

自律神経失調症は、西洋医学的に確立された病名にはなっておらず、
またその症状の範囲も非常に多岐にわたるため、積極的に治療が難しいものでもあります。

一方、漢方的側面では、「自律神経」という言葉こそ用いられてこなかったものの、
自律神経の失調によって生じる種々の症状を総合的に把握して対応していくことが古くから行われてきました。

もともと器質的な疾患よりも機能的な疾患を得意とする漢方は、
急増する自律神経失調症に対抗するとても有用な手段の一つと言えます。

当店でも非常に多くのお客様が自律神経の調整に成功して、
症状の改善が見られているのは喜ばしいかぎりです。

症状や疾患について

自律神経失調症と関連性の高い症状は以下のようなものです。
(当店でご相談の多い症状を中心に)

めまい・ふらつき、不眠症(入眠障害、中途覚醒)、動悸、不安症、慢性頭痛、食欲不振、便通の不安定(下痢と便秘を繰り返す等)、耳鳴り、イライラが抑えられない、憂鬱で気力がわかない

【症例1】動悸と胸苦しさ

30代男性。会社員。
<ご相談の経緯>
仕事上のトラブルと多忙が重なり疲労が蓄積されてきた頃を境に、胸が苦しいような動悸を覚えるようになった。動悸の頻度が高くなってきたことと、同時に軽くめまいが出るようになったので、近所の医院を受診。しかし、その後紹介で訪れた循環器科でも特に異常は見つからなかった。「気になるが、常に苦しいわけでもないので」と諦めていたところ、当店の看板が目に入りご相談のためご来店。
<漢方提案と経過>
漢方的診断を慎重に行い、自律神経調整作用のある漢方薬をお渡ししたところ、服用開始1ヶ月後にはほとんど動悸も感じることがなくなり、胸苦しさも気にならなくなった。さらに翌月には動悸が出る以前からあった寝付きの悪さや慢性的な倦怠感も改善しはじめ、4ヶ月後に漢方薬も卒業となった。

【症例2】不眠症

50代女性。パートタイマー
<ご相談の経緯>
40代半ばから、寝付きが悪くなり、ここ3年ほどは病院で処方された睡眠導入剤を服用しなければ寝付けなくなってしまった。初めはその薬で眠れていたものの、今度は夜中に2回も3回も目が覚めてしまうという状態になった。そこでさらに作用時間が長い薬を処方されたが、薬が増えていくのを懸念して漢方治療を希望。当店へ相談にいらした。
<漢方提案と経過>
睡眠の状態を中心に体質をお伺いし、自律神経を整える漢方薬(煎じ薬)をお渡しした。最初は病院で処方されている睡眠導入剤を併用していただいた。煎じる手間が大変であったようだが、しっかり服用していただけて、2ヶ月経過時点で睡眠の質が大幅に改善。寝付いてしまえば朝方まで目を覚まさなくなった。さらに寝付きの改善も行われてきたことで、睡眠導入剤を服用する日を徐々に減らすことができた。煎じることもすっかり慣れて、漢方の服用を7ヶ月続けていただいた頃には睡眠導入剤を完全に切り離すことができた。

【症例3】イライラ・動悸・息苦しい

40代女性。会社員
<ご相談の経緯>
家庭環境や職場での同僚とのトラブルから精神的に不安定になり、突然の動悸や息苦しさが出た。イライラしやすく、たまにわめき散らすようなこともあったため、職場の勧めで心療内科に通院。
1年ほど通院するも症状が改善されず、医者にもサジを投げられてしまい、途方に暮れながらも漢方だったら何か解決策があるのではないかと思って当店にご来店。
初めてのご来店当時は安定剤などを7種類服用していた。
<漢方の提案と経過>
自覚症状や体質などを詳しくお伺いし、自律神経調整作用のある漢方薬をお渡しした。1ヶ月後には動悸の回数が減少。2ヶ月後には胃腸の調子が良くなり、便秘体質でたまに下剤を服用していたが、その服用回数も減らせるようになってきたという。
また、来店の度に体調をしっかりと聞いているうちに、次第にいろいろと話をすることができるようになり、「心療内科への通院は苦痛で仕方なかったけど、火の鳥さんに来店するのは遠方であっても苦痛には感じません」と仰り、気持ち的にも前向きになっていることを伺わせた。
ご体調の変化も確実に現われ始めて、今まででは簡単にイライラしていたであろう状況でも、落ち着いて行動できるようになってきた。職場でも「性格が丸くなってきて、話しかけやすくなった」と言われ、ご本人もうれしかったようである。
職場ではやはりストレスやプレッシャーが多いものの今までとは違って、急な息苦しさを感じることもなく集中して仕事にも取り組めている。このような体調を継続させるため、漢方薬は継続服用中。

【症例4】不眠・精神不安・手足の冷え

30代女性。公務員
<ご相談の経緯>
仕事のストレスのせいか、ある時から眠れなくなり、それに伴い精神的に不安定になってしまった。
近所の内科にかかって睡眠薬をもらっていたが、精神不安が強くなり心療内科を紹介された。
「うつ」の診断をされて抗うつ剤や安定剤を数種類服用していたが、現在は抗うつ剤は中止している。
不眠や不安は相変わらずあるも、西洋薬はもう飲みたくない。その中で漢方に目を向けて、当店へご相談にいらっしゃった。
<漢方提案と経過>
漢方的診断を綿密に行い、「三島柴胡」や「大和当帰」といった、気血の巡りを良くし自律神経やホルモンのバランスを整える生薬を配合してお渡しした。服用開始1ヶ月後にご来店いただいたときにはすでに不安や不眠が改善されていた。お話を聞くとなんと服用開始1週間後には眠れるようになっていたとの報告をいただいた。そのような速効が出たものの、根本的に治すため焦らずにじっくり漢方服用を続けて自律神経の調整に余念が無い。

【症例5】産後の自律神経失調症

30代女性。会社員
<経緯>
出産して1年した頃から不定期に動悸とめまいを感じるようになり、病院では軽度の狭心症と言われた。
処方された安定剤をその後1年間服用していたが、最近は胸の苦しさや不安感も重なってきて、「身の置き所がない感じ」という。
最近は仕事中に発作的な動悸で不安になり倒れ込み、救急車で運ばれてよけい自信をなくしたとのことで、鬱々としている。
頭痛もちで、バファリンをいつもバックに忍ばせている。食欲や二便は正常。血色は悪い。生理は出産後2年経つが始まっていない。
<漢方提案と経過>
出産で体力を消費したことが引き金となって出現した自律神経の失調と考えられた。
動悸のつきあげ、身体の上の方に出る症状が多いことなどから、逆気(ぎゃっき)を引き降ろして安定させる生薬の組み合わせ方(桂枝・甘草・大棗・茯苓など)を基盤に調合し、服用して頂いた。
はじめの半月間は不安感が強いからか、電話で同じことを何度も質問してこられていた。
1ヶ月後のご来店のときには顔色がいくばくかよくなっていて、動悸は寝る前だけあるが発作的に起こることはなかったとのこと。
めまいは船に揺られている感じ。
次の1ヶ月の間は電話は一度もなく、不安感が安定していたことがこちらとしても分かった。
来店して体調を聞くと、めまい・動悸発作ともにこの期間は一度もなかったという。
その後半年間同じ内容で服用していたが、ご来店ごとに元気になり表情も明るく、生理も開始したとのこと。
動悸・めまい・不安感のすべてが消失。
念のため仕事の忙しいときや子供さんの行事のときだけ、いまでも漢方薬を服用している。

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