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7.152024
胃アトニーと食事量
みなさん、こんにちは。本日は胃の不調を生む代表的な状態である「胃アトニー」について、そして食事量がどれほど重要かについてお話しします。
- 胃アトニーとは?
胃アトニーは、胃の筋肉が弱くなり、胃の動きが鈍くなる状態です。これにより、食べたものがうまく消化されません。胃アトニーと似たもので胃下垂(胃が本来の位置から下に垂れ下がる状態)がありますが、胃下垂は病気ではなく、自覚症状がなければ治療は必要ありません。しかし、胃下垂があると食べ物が胃の下部に滞留しやすくなり、消化が遅れることがあります。特に体つきの細い女性に多いことが特徴です。
胃が健康でないと、栄養が体にうまく行き渡らず、健康に悪影響を及ぼすことがあります。漢方では、胃の筋力低下や下垂による消化力低下を「気虚」と呼び、「補気」することで治療します。
- 胃アトニー傾向の人の食事量について
食事量は、胃アトニーを含むさまざまな胃の問題にとって重要です。適切な食事量を摂取することで、胃の働きをサポートし、消化を助けます。過剰な食事量は胃に負担をかけ、症状を悪化させる可能性があります。 - 適切な食事量はどれくらい?
消化力が落ちている人にとって「食べる」ことは体への大きな負荷がかかります。適切な食事量は個々の体のニーズや健康状態によって異なりますが、基本的には「腹八分目」が推奨されます。現代の食生活では精製された食品の過剰摂取により慢性的なミネラル不足が見られます。人間は必要な栄養素を本能的に欲するため、栄養が不足すると満足を感じられず、過食に陥ることがあります。結果的に多くの人が「腹十二分目」まで食べ、生活習慣病のリスクを高めています。
食事量を減らす意識よりも、必要な栄養素を摂る意識を持つことが重要です。ミネラルがそぎ落とされていない、精製されていない穀物を積極的に取り入れたり、野菜を皮ごと食べたり、調理法を工夫したりできることから始めてみましょう。
- 食事量をコントロールする方法は?
食事量をコントロールするためには、自分の体のサインを聞くことが大切です。まず、何を食べているか振り返り、食べ始めてから満腹感を感じるまでの時間や食事後の体の反応を観察しましょう。食事中はゆっくりと噛むことで、胃に食べ物を送るペースをコントロールし、消化を助けます。一口あたり30回以上噛むことを目標にしましょう。 - 漢方と過剰な食欲
自分の食事内容と量を観察した結果、どうしても食欲がコントロールできない場合、体質の問題が考えられます。自律神経やホルモンバランスの乱れによる影響もあるため、漢方の治療を検討してみてもいいでしょう。漢方では、自律神経を主る「肝」の働きを調整してくれる生薬などを用います。
「肝」の働きを調整する生薬の例:
・柴胡(さいこ):気の巡りを改善し、ストレスによる胸の張りや痛みを和らげます。
・芍薬(しゃくやく):肝気を和らげ、筋肉の緊張を緩める効果があります。
以上、胃アトニーと食事についてみてきました。食事は単に空腹を満たすというものではなく、私たちの健康にとって非常に重要な役割を果たしています。日々の食事を大切にし、健康的な生活を送りましょう。
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