掌蹠膿疱症とは?
掌蹠膿疱症は手のひらや足の裏に膿胞(膿が溜まった皮疹)が現れ、良くなったり悪くなったりを繰り返す慢性難治性の皮膚疾患です。赤い水ぶくれから始まり、やがて膿胞になりしばらくすると乾燥し、かさぶたになって剥がれ落ちます。繰り返すことで皮膚が厚くなりひび割れを起こして痛みを伴うこともあります。また爪の変形や、胸骨・鎖骨・肋骨などに炎症や腫れが現れ強い痛みが生じる掌蹠膿胞性骨関節炎と呼ばれる合併症を伴うケースもあります。
掌蹠膿疱症の発症には扁桃腺炎、虫歯、歯周病、金属アレルギー、喫煙などが関わっているとされていますが、現在のところ全ては解明されていません。
西洋医学ではまず症状を悪化させる要因を取り除き、それでも症状が落ち着かない場合にはステロイド外用剤、活性型ビタミンD3外用剤などが用いられます。その他には、紫外線療法やビタミンA誘導体の内服を行うこともあります。
漢方医学における掌蹠膿疱症の治療
漢方医学では、まず体質面を細かくチェックしていきます。
症状が出ている皮膚だけでなく、陰陽虚実という尺度によって全身的に精査していきます。
掌蹠膿胞症でお悩みの方の多くは、瘀血(おけつ:血の巡りの悪いもの)、水毒(すいどく:水の巡りの悪いもの)、血虚(けっきょ:貧血、血が足りていない状態)、気虚(ききょ:気力の低下、気力の元となる栄養がとれない状態)体質が原因で症状を繰り返しています。
また皮膚の状態によって用いる生薬は様々で、赤みや痒みは血や熱が鬱滞していることが多くそれに対応する生薬、水ぶくれには水分代謝を整える生薬が要となります。他にも排膿作用のある生薬や症状悪化の要因によっては、自律神経のバランスを整える生薬が必要になることもあります。
このようにお客様お一人お一人その原因、体質は様々なので、しっかりと漢方的診断を行いその方に合わせた漢方調合を提案していきます。
まずは一度、お気軽にご相談ください。
- 【症例報告】掌蹠膿疱症の改善例今回は「掌蹠膿疱症」の方の症例報告をします。(※プライバシーに配慮し、一部の情報を変更しております) ご相談者は50代女性です。 【症状と経緯】約20年前に発症し、掌はひどく膿んで赤くほてり、足にも同様の症状あり。数年前 […]