狭心症とは?
狭心症は、心臓の血管である冠動脈が狭くなり、心筋に必要な血液や酸素が不足する状態です。通常、冠動脈は心臓に酸素や栄養を運ぶ役割を果たしていますが、動脈が狭まることで血流が制限され、特に運動やストレスがかかると心臓の筋肉に不足することがあります。狭心症の主な症状は、胸の痛みや圧迫感、息切れです。これらの症状は、通常は活動時に現れ、休息すると軽減することがあります。この病気は、主に動脈硬化(血管の壁が厚くなり硬くなる病気)によって引き起こされることが多いです。
狭心症は一時的な冠動脈の狭窄である一方、心筋梗塞は不可逆的な閉塞であり冠動脈により栄養を受けていた心筋が壊死した状態であり、狭心症のように胸の痛みが自然に消失することはなく、緊急で治療が必要です。
漢方医学における狭心症の治療
漢方では発作の予防がメインの治療となります。平素から服用することで、狭心症が起こりにくくします。狭心症の予防として、冠動脈狭窄の最も多い原因の一つである、動脈硬化の改善を行います。動脈硬化の原因として、加齢・高LDL・血管の慢性炎症などが考えられますが、加齢の場合は腎虚を改善する生薬、乱れた食生活が原因の場合は駆瘀血作用のある生薬などを用いて治療していきます。