下痢(慢性・反復性)とは?
下痢は、通常よりも水分が多い便や形のない便が繰り返し排出される状態を指します。定義としては、「糞便中に含まれる水分量が1日200mL以上」、「水様便が1日3回以上排出」とされています。
また、2週間以内に治るものを急性、4週間以上続くものを慢性といったように発症期間も定義づけられています。
水様便や頻回排便以外に現れる症状としては以下の通りです。
・腹痛
・脱水症状
・血便
・発熱
下痢一つとっても原因は様々で、感染症や食中毒、ストレス、食事内容、薬剤性のものなどがあります。
漢方医学における下痢の治療
漢方では下痢をどう捉えられているかと言うと、急性下痢においては「湿熱」として理解される事が多いです。体内に湿気と熱がこもり、腸の機能が乱れる事で発症すると言われています。
慢性下痢においては「脾胃虚弱」として理解される事が多いです。消化器の機能が弱り、食べ物を上手く消化吸収出来ない事で発生します。
この他にも、「冷え」との関わりも深く、寒気や湿気が体内に流入する事で腸の動きが鈍くなる「寒湿」によるものも下痢の原因としてよく名前が挙がります。
また、「気血水の不調」も原因の一つと言われ、その中でもストレスや精神的な緊張が原因で気の流れが滞る「気滞」は腸に特に大きな影響を与えていると言われています。
これらの病態は、単独で起こる場合もあれば、複数の要因が複雑に絡み合って生じることもあります。そのため、お一人おひとりの体質に合わせた漢方をおつくりし、継続して服用いただくことで、下痢を繰り返す体質を根本から治療することが可能です。