アトピー性皮膚炎とは?
アトピー性皮膚炎の主な症状は、痒みを伴う湿疹で、身体の左右対称に現れることが多く慢性的に悪化と軽快を繰り返す皮膚疾患です。
以下のような特徴があります。
①アトピー素因(体質)をもっている。
②皮膚バリア機能が低下しているため刺激に弱く、抗原(アレルゲン)の皮膚への侵入を防ぐことができず炎症が生じやすくなっている。
③汗腺機能が低下してうまく発汗できず、皮膚温の上昇やドライスキンになりやすいため炎症を繰り返してしまう。
症状を悪化させる要因は複数あり、温度や湿度、紫外線、ライフスタイルといった環境因子に加えて、外用薬や化粧品、染料、金属、繊維など皮膚に直接触れるもの、その他にも精神的ストレス、食べ物、飲酒、感冒など様々です。
西洋医学では症状に合わせて、保湿剤や抗アレルギー剤、ステロイド外用剤、免疫抑制剤などを用いる薬物治療が行われています。
中でもステロイド外用剤を長期間使用することで、皮膚が薄くなったり血管が浮き出てみえたり、皮膚炎の悪化や痒み、乾燥といった副作用を起こすことが知られています。これらの症状を抑えようとより強いステロイドを使用することでさらに悪化してしまうという悪循環なケースも多くみられます。
漢方医学におけるアトピー性皮膚炎の治療
漢方医学では、まずはじめに体質面を細かくチェックしていきます。
症状が出ている皮膚だけでなく、陰陽虚実という尺度によって全身的に精査していきます。
アトピー体質の方の多くは、瘀血(おけつ:血の巡りの悪いもの)体質、水毒(すいどく:水の巡りの悪いもの)体質が関わっていることが多く、身体の新陳代謝が悪化しているため、皮膚の治癒再生機能も低下し症状が長引いてしまったり、繰り返してしまうのです。
続いて、皮膚バリア機能低下には水分の保持能力の低下が関係しているため、水分代謝を整える生薬、発汗を整える生薬が要となってきます。
その他には、例えば環境や精神的ストレスで気虚(ききょ:気力の低下、気力の元となる栄養がとれない状態)に陥っている場合にはそれらに対応する生薬が必要となります。
このようにお客様お一人お一人その原因、体質は様々なので、しっかりと漢方的診断を行いその方に合わせた漢方調合を提案していきます。
まずは一度、お気軽にご相談ください。
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