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食養生

慢性炎症と漢方②

前回は慢性炎症に使われる漢方についてご紹介しました。今回は併せて重要となる内容についてご説明します。

  1. 慢性炎症の原因となる生活習慣
    漢方治療において、食事は非常に重要な役割を果たします。適切な食事は、漢方薬の効果を高め、体内のバランスを整える助けとなります。

炎症を引き起こす可能性のある食品:
トランス脂肪酸を含む食品(マーガリン、バター、ショートニング、ファットスプレッドなど)、時間の経った油(時間の経った揚げ物、インスタント食品、スナック菓子など)

炎症を抑える働きのある食品:
炎症を抑える働きのある油(魚油、亜麻仁油、エゴマ油など)、抗炎症作用のある食材(アボカド、パプリカ、ブロッコリーなど)

現代社会において、炎症を引き起こす可能性のある食品を一切食べないことは困難ですが、意識して炎症を抑える働きのある食品を積極的に取り入れることが推奨されます。
ちなみに、魚油を摂るためには魚はお刺身で摂るのが良いです。マグロの場合は天然のマグロよりも、養殖のマグロの赤身に豊富なDHAが含まれています。

  1. 生活習慣と漢方の連携
    漢方治療の効果を最大限に引き出すためには、生活習慣の見直しも重要です。適度な運動、十分な睡眠、ストレス管理が挙げられます。例えば、適度な運動は血液循環を促進し、ストレスの軽減に役立ちます。また、十分な睡眠は体の修復と再生に不可欠です。
    漢方医学では、ストレスが「気滞」や「血瘀」の原因となり、これが慢性炎症を引き起こすとも考えられています。したがって、リラクゼーション法(瞑想、呼吸法、マインドフルネスなど)を取り入れることも推奨されます。
  2. 漢方の未来と慢性炎症
    漢方医学はその長い歴史と伝統に基づいていますが、現代の研究や技術と融合することで、その可能性はさらに広がっています。慢性炎症に対する漢方の効果が科学的に証明されることで、より多くの人々に利用されるようになるでしょう。予防医学としての漢方の役割も期待されており、健康維持や病気の予防においても重要な役割を果たすことが期待されます。これにより、慢性疾患の発症を未然に防ぎ、健康寿命の延伸寄与することが可能となるでしょう。

漢方医学はその柔軟性と総合的なアプローチにより、生活習慣の改善と併せて行うことで、慢性炎症の治療と予防に大きな可能性を秘めています。

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