肩凝り、四十肩、五十肩とは?
肩凝りは首筋から肩甲部、背中などの筋肉に生じるこわばった感じや張り、不快感、痛み、重苦しい感じなどの総称を指します。
筋肉の血行不良や緊張が原因で発生し、長時間の同じ姿勢やストレス、運動不足などが要因となることが多いです。
主な症状としては、肩や首筋のこわばり、張り、不快感、痛みなどが特徴です。
肩に関わる症状として、四十肩や五十肩もありますが、これらは肩関節の周囲に炎症が起こり、肩の動きが制限される状態を指します。
ただし、正式な医学用語ではなく、一般的には「肩関節周囲炎」や「癒着性肩関節包炎」と呼ばれます。
加齢や過度な使用が関与して生じる肩関節周囲の炎症や関節包の癒着が主な原因となっています。
主な症状としては、肩の強い痛み、腕を上げるときの痛み、肩の動きの制限が特徴です。
肩凝りと混同しがちですが、症状の発生原因がそれぞれ異なるため、肩凝りと四十肩・五十肩は別物として西洋医学では区別されています。
漢方医学における肩凝り、四十肩、五十肩の治療
漢方では肩凝り・四十肩・五十肩を「痺証(ひしょう)」と呼び、西洋医学のように詳細に区別せずに共通の病証として捉えています。
主な原因として、「気滞(きたい)」や「瘀血(おけつ)」といった気血の流れが滞ることで痛みやこわばり、炎症が生じると考えられています。
その他の原因として、「湿気」や「寒気」が体外から流入する事で気血の流れを妨げ、痛みやこわばり、炎症が悪化すると言われています。
これらの病態は、単独で起きる場合もあれば複数のものが複雑に絡み合って生じる場合もあるため、お一人おひとりのご体質に合わせて漢方をおつくりし、継続して服用する事で肩凝り・四十肩・五十肩の体質を根本から治療する事が可能となります。