今回は「めまい」の方の症例報告をします。
（※プライバシーに配慮し、一部の情報を変更しております）

ご相談者は40代女性です。

【症状と経緯】
6ヶ月前から発症、クルクルと目が回るタイプのものが動きすぎたりすると生じる。
めまいの際に時々「頭痛→吐き気」の順でその他の症状現れる。
数年前から上半身だけがなぜか熱く、ほてりを感じるという悩みもあり。

【体質】
足先にかけて冷えやすい。
上半身が暑いせいで寝汗をかきやすく、その影響で中途覚醒あり。
のぼせる感覚あり。
舌候は乾燥傾向でやや胖大・微白苔あり舌下静脈の怒張具合は少し青みが見える程度。

【実際の提案と経過】
気が逆上する「気逆体質」によって熱などが上半身にのぼせ上っている状態が問題点と考え、桂皮（けいひ）と甘草（かんぞう）をはじめとした気逆を改善する生薬類を調合しました。

服用して2ヶ月ほどして徐々にめまいの頻度が減り、それと同時に身体のほてる感覚も減ったそうです。
それによって寝汗をかく事が減ったので、中途覚醒の頻度も減り、よく眠れるようになってきたと報告いただきました。

めまいは解決してきたものの、体内の熱こもり感は完全に拭い去れていない様子だったため、再度問診を詳細に行い、10ヶ月目からは清熱（せいねつ）作用のある生薬、黄連（おうれん）や黄芩（おうごん）等を追加し、治療を進めていきました。

服用開始から1年が経過した頃には熱のこもり感がなくなり、必要以上に汗をかく事はなりました。

めまいが消失し、上半身ののぼせ感もなくなった事を受け、体質改善が成ったと判断し、服用開始から1年2ヶ月で漢方治療を無事卒業されました。
（報告おわり）

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