毎日本当に暑いですね!!こう猛暑が続くと、ついキンキンに冷えた飲み物やアイスに手が伸びがちですよね。確かにその一口は、体を一時的に冷やしてくれます。しかし、東洋医学の視点から見ると、こうした「冷やしすぎ」がかえって体調を崩す原因になることもあるのです。
内臓は“冷え”に弱い
東洋医学では、私たちの体の働きを「気・血・水」や「陰陽」のバランスで捉えます。夏は“陽”が盛んになる季節ですが、過度に冷たいものをとると、体の中心、特に「脾(ひ)」や「胃」といった消化器系が冷やされてしまいます。
脾は、食べたものをエネルギー(気)に変える大切な働きを担っており、冷えに弱い臓器です。この脾が冷えると、消化不良・食欲不振・下痢・倦怠感といった「夏バテ症状」が現れやすくなります。
また、冷たいものの摂りすぎは体の“水(津液)”の巡りを悪くし、むくみや頭重感などの原因になることもあります。
涼をとるには「外」より「内」から
涼しさを感じる方法は、冷たいものを口にする以外にもあります。東洋医学では、内側から余分な熱を下げる「清熱」や「養陰」の食材を用いたり、汗を適度にかくことで体内の熱を外に逃がす工夫を重視します。
たとえば、以下のような食材は“体の熱を穏やかに冷ます”とされ、冷やしすぎずに涼をとる助けになります。
- きゅうり・トマト・なす(体の熱を冷ます)
- 緑豆・はとむぎ(利尿と解毒)
- スイカ(清熱・利水)
- ミント・しそ(気の巡りを助け、熱を散らす)
ただし、これらも摂りすぎれば体を冷やしすぎるため、常温や温かい調理法(蒸し・炒めなど)で取り入れるのが理想です。
「冷たい飲み物は一日何杯まで?」
目安としては、冷たい飲み物は1日に1〜2杯程度までにとどめ、なるべく常温の水や白湯を選ぶのが望ましいとされています。お腹を触って冷たく感じる方や、手足が冷える方は要注意です。
特に女性や高齢の方、小さなお子さんは、体の陽気(エネルギー)が不足しがちなので、夏でも「内臓を冷やさないこと」を意識することが大切です。
おわりに
夏の暑さはつらいものですが、安易に「冷たさ」でしのごうとすると、かえって体調を崩してしまうことも。大切なのは、「冷やす」よりも「涼しく保つ」工夫です。
体の内側から整え、夏を元気に乗り切るための知恵を、東洋医学に学んでみてはいかがでしょうか?
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