ブログ

薬用人参とニンジンジュース

にんじんとニンジンジュース

ニンジンジュースは、健康維持や美容に良いとされる飲み物です。体にどのような良い影響があるのか、また漢方の視点から見たニンジンの効果についても詳しく説明していきます。

1.薬用人参と食用ニンジンの違い
漢方で使われる薬用人参は「オタネ人参」と呼ばれ、食用のニンジンとは異なります。高麗人参や朝鮮人参という名称でも知られるオタネ人参は、ウコギ科の多年草で、かたちは細長く、色はやや白っぽいです。根の形状が人の形に似ていることから「人参」と呼ばれています。特に疲労回復、ストレス軽減、免疫力向上、エネルギー増強に効果があります。薬効成分として、ジンセノサイドという特有の成分が含まれています。

一方、食用のニンジンは、セリ科の二年生植物で、日常の食材として広く利用されています。見た目は一般的にオレンジ色で、円錐形または円柱形をしています。今回紹介する人参は食用のニンジンです。

2.ニンジンに含まれる栄養素
まず、ニンジンに含まれる主な栄養素を確認しましょう。

ビタミンA: 視力保護、免疫力向上、皮膚の健康維持に役立ちます。
ビタミンC: 抗酸化作用、免疫力向上、コラーゲン生成促進に効果があります。
ビタミンK: 血液凝固、骨の健康維持に必要です。
カリウム: 血圧調整、心臓機能のサポートに重要です。
食物繊維: 消化促進、便秘予防に効果的です。
β-カロテン: 強力な抗酸化作用を持ち、体内でビタミンAに変換されます。
その他: ニンジンには少量のビタミンB群や鉄分も含まれており、全体的な健康維持に役立ちます。

①ビタミンAによる視力保護
ニンジンにはビタミンAが豊富に含まれています。ビタミンAは視力を保護し、夜盲症(暗いところで見えにくくなる病気)を予防するのに役立ちます。また、目の健康を保つために必要な栄養素です。
漢方では、目の健康は肝(かん)と密接に関連しています。人参は肝の働きを助け、目の疲れや視力低下を防ぐ効果があるとされています。

②免疫力の向上
ニンジンに含まれるビタミンCは、免疫力を高め、風邪や感染症に対する抵抗力を強化します。また、βーカロテンには抗酸化作用があり、「万病のモト」とも言われている、体内の有害なフリーラジカルを除去します。

漢方では、ビタミンCの抗酸化作用の働きを「清熱解毒(せいねつげどく)」と呼び、体内の熱や毒素を取り除くとされています。

③消化機能の向上
ニンジンには食物繊維が含まれており、消化を助け、便秘を予防します。また、胃腸の働きを活性化させ、消化不良や胃もたれを改善する効果があります。

④血圧の調整
ニンジンに含まれるカリウムは、体内のナトリウムバランスを調整し、血圧を下げる効果があります。高血圧の予防や改善に役立ちます。

⑤美肌効果
ニンジンに含まれるビタミンAとビタミンCは、肌の健康を保つために重要です。ビタミンAは皮膚の新陳代謝を促進し、ビタミンCはコラーゲンの生成を助けます。これにより、肌のハリやツヤを保ち、シミやシワを防ぐ効果があります。

漢方では、美肌のために「気血(きけつ)」のバランスが重要とされています。人参は気血を補い、肌の潤いと弾力を保つ効果があると考えられています。

3.ニンジンジュースのレシピ
・材料
ニンジン  1本
リンゴ 1/2個
水 適量
ハチミツ 適量

・作り方
1.皮付きのまま、ニンジンとりんごを小さく切ってミキサーに入れる
2.水とハチミツを入れてミキサーにかけて完成

4.まとめ
現代の食生活においては精製食品の過剰摂取により「栄養過剰の栄養失調」が起こる可能性があります。それはタンパク質・脂質・炭水化物の三大栄養素は足りているのに、それを体内で利用するために必要なビタミン・ミネラルが不足してしまうという状況です。

ニンジンジュースは、ビタミンA、ビタミンC、カリウム、食物繊維などのビタミン・ミネラルを豊富に含み、視力保護、免疫力向上、消化機能改善、血圧調整、美肌効果など、さまざまな健康効果があります。漢方の視点から見ても、ニンジンは体のバランスを整え、健康を維持するのに非常に役立つ食材です。

ニンジンジュースを飲むことで、これらの効果を実感し、より健康で美しい生活を送りましょう。

伝統漢方火の鳥ではお客様一人ひとりの体質や症状に合った漢方薬をオーダーメイドで調合しております。
店舗は東京都多摩地域、八王子・立川・昭島・日野にございます。

ご予約はこちらからどうぞ。

メールやお電話でのリモート相談および全国配送も行っております。
(※海外への発送も再開しております。気兼ねなくご相談ください。)

関連記事

コメントは利用できません。
ページ上部へ戻る